介護業界で高齢者のケアを担ってきた人が医療に興味を抱くことはよくあります。介護現場では病気を患っている高齢者が多く、医師や看護師による治療が行われていることも多いからです。介護をする中で医療に従事した方がより高齢者のためになれるのではないかと考えたり、治療行為そのものに興味を抱いて高齢者以外も相手にして行きたいと希望したりするようになることがあります。
しかし、医療業界への転職は介護業界からでは難しい傾向があり、未経験という点で他の業界で働いてきた人と変わらないのが原因です。ただし、介護に携わってきた経験を活かせるような職場を選ぶと転職が容易になります。高齢者とのコミュニケーションスキルは医療現場でも必要とされているものです。特に認知症治療や骨粗鬆症治療などのような高齢者医療を主とする治療を実施している医療施設を選ぶと介護経験者は重宝されます。また、がんの専門病院のようにターミナルケアを行うことが多い職場からも渇望されているのが実情です。
このような職場を選んで転職すると医療については未経験であっても介護業界で働いてきた経験を認めてもらえて高い待遇で転職できる傾向があります。医療業界の中でも高齢者医療やターミナルケアなどは困難を伴う仕事として理解されているため、意欲的に取り組もうとしてくれる人材は歓迎されるのです。介護業界からの転職を考えるときにはまず選ぶと良いのが高齢者とのコミュニケーションスキルを生かせる職場と言えます。